麦畑(影の薄い子) 投稿者:紺影  投稿日:10月12日(金)01時37分35秒
500円バーで4人組が話してるのが耳に入ってしまった子がいた
「どうしよう!」
店を経営してる親の手伝いで学校が終わると手伝ってた。
薔薇高校に通ってるが目立たない子で勉強も中くらい クラブ活動もやってないし
親しい友達もいない 高校を卒業したら親の後を継ごうと思ってたが
4人組と父のマスターが話してるのを聞いて 父親に始めて軽蔑の感情が沸いた。
「どうしよう」

麦畑(陰謀) 投稿者:4人組  投稿日:10月 9日(火)20時44分01秒

街は外れの500円バー
「おもっしろっくねぇ〜」
「あの 新藤の奴・・あんなにつえぇとわな〜」
「クソッ・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あいつ 薔薇高校の文化祭の委員長だう?どうしても・・・
ぶち壊して鼻開かしてやんね〜と腹の虫が 収まらねぇや」
「そうだ!ぶっ壊してぇ〜」
・・・・・・・・・・・・・・・
「何かいい方法ないか??」
「う〜ん・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・
「如何した!浮かねぇ顔して、何かあったんか?」
「あ マスター・・・実は」
「これこれしかじか・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふ〜ん・・・ そうか!それは面白くないな!」
「何か? あいつを ぐーと言わす方法はないっすか?」
「そうだな〜  元はといえば お前達のほうが悪いんだし・・・
ま・・辛抱しろよ」
「いやっすよ!絶対 !!マスターつめてェな〜、俺達 常連ジャンか!
いい知恵考えてよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そうだな〜」
「春樹!確かロックやるって聞いたけど・・・?」
「そうそう マドンナの作詞とか聞いた?」
「クソッ ますます面白くネェ〜」
「薔薇高校 文化祭蹴散らしちまぇ!!」
「そうだ!そうだ・・」
「しかし 如何したものか?」
「行灯行列に 殴りこむか?」
「馬鹿!直ぐに警察沙汰だぜ」
「う〜ん・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そうそう 確か舞台発表は他校生の飛び入りもオッケー
だったよな?」
「あっ そうか!!俺達も飛び入りして!!ミンナ
食ってやろうか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

麦畑(神社の境内で) 投稿者:LUNA  投稿日:10月 8日(月)16時48分26秒
「よう〜よう〜可愛子ちゃん!!こんな処で独り〜?
 彼に振られちゃったのかな〜?」
突然声をかけられて、驚いて振りかえったアッケの前に
このあたりで不良グル−プと言われている札付きの
4人組みが、ヘラヘラと笑いながら近づいてきた。

アッケは内心(シマッタ)と思いながら後ずさりした。
神社の境内は静かで、小さな神社には祭りか行事が有る時にしか
神主は居なかったので、大声をだしても誰も来そうに無かった。

アッケはとっさに近くに落ちていた棒切れを拾った。
(アッケだって、ジジィに剣道は習ってるんだ。
 こいつらの一人や二人・・・)
だが、相手はアッケよりも20cm以上大きくて
小柄なアッケでは、とても太刀打ちできるかどうか・・・

その時 アッケと不良達の間に割って入った人がいた。
春樹だった。
「ハル兄ちゃん!!」
アッケは思わず叫んだ。
「アッケは危ないから、離れて居ろっ!!!」
四人組みが、一斉に春樹に向かってきた。
春樹は竹刀を自由に操って、相手が怪我をしないように
寸止めで、対抗した。
一人がナイフを取り出した。
「危ない!!」
アッケが叫ぶ前に、春樹の正確な篭手が入り、
相手の手からナイフが滑り落ちた。
「チクショウ−ッ 覚えてろよ!!文化祭なんか
 ぶっ壊してやるからな〜っ!!!」
捨ゼリフを残して 四人組みは慌てて逃げ出した。

「ハル兄ちゃん有難う!!何処も怪我しなかった??」
「アッケこそ何も無かったか?」
「ウン。でも恐かった〜。ハル兄ちゃんが来てくれなかったら
 わたし・・・・」
思わず涙声になって、アッケは下を向いた。
「この辺りも最近物騒になったから、一人でこんな
 寂しい処に来ちゃダメだよ。
 小さな子供の頃は公園もまだ無くてさ、よくこの境内で
 遊んだもんだよな〜。缶蹴り、鬼ごっこ、かくれんぼ、
 ドングリもよく拾ったっけ。今もドングリの木はあるけど、
 最近誰も拾わなくなったね。
 覚えてるか〜?アッケが5歳の時、ドングリを山のように
 拾ってきて、ばあちゃんに茹でてもらうんだ〜!!って
 言ってさ、いくらドングリが食べられないって言っても
 お前、聞かなくてさ〜。可愛かったよなアッケは!!
 おてんばで、気が強くて、そのくせ、泣き虫で・・
 今は別の意味で可愛いよ。 相変わらず、おてんばで気が強いけどね。」
「ひど〜い。それ誉めてんの?けなしてるの?」
「もちろん、誉めてるんだよ。」
春樹は明るく笑った。
「最近身体がなまってるから、久し振りに素振りでもしようと
 ここに来たけど、まさか、こんな大殺陣回りするとは
 思わなかったよ。」

「ハル兄ちゃん、ゴメン、アッケまだともえ先輩のアドレス
 聞いてないんだ・・・」
「アッ、その事については謝るよ。同じクラスなんだから、
 自分で堂々と聞くべきだったよ。反省してる。
 ゴメンナ アッケ 」
「それより、さっき あいつらが言っていた、
 文化祭 ぶっ壊すってのが、気がかりだ。
 やっぱり、うわさは本当だったのかな?」
「何?文化祭 ぶっ壊すってうわさがあったの?
 アッケ 全然知らなかった。どうして誰も教えて
 くれなかったんだろう?」
「アッケのことだから、自分から乗り込んで行きそうで
 心配したんじゃないかな?
 アッケは短気でおっちょこちょいだからさ。」
「そうか〜、それで私が首を突っ込むと、皆シ〜ン!!
 心配してくれてたんだね。やっと理由がわかったよ。
 それからね、アッケの携帯にこんなメ−ルが入ってたんだ。
 ハル兄ちゃん知ってる?」
「アレッ、これは、ロメオの詩だよ。ともえさんに
 頼まれて、僕が頼んだんだ。
 アッケ、携帯のアドレス変えてくれないか?
 haruki2000とharunii2000じゃ間違えるの無理ないよ。」
「分かった。そうする。この詩、文化祭で使えるね。
 文化祭ぶっ壊そうなんてヤツラも仲間に引き込んで
 ブッチギリの文化祭にしようぜ。アニキ〜!!」
「アッケ なんて言葉使いするんだ。少しは可愛らしい
 言葉使いしろ。一応、お前もレディなんだから・・・」
「一応?? プン!失礼しちゃいますですわ。
 アタタタ・・慣れない言葉使うと舌噛んじゃった!!」
「やっとアッケらしくなったな。このところ元気なさそう
 だったから、心配してたんだ。」

「ねっ!バンドの練習、アッケも見にいって良い?」
「もちろんさ!!他のメンバ−も喜ぶよ。アッケ 自分では
 気付かないんだろうけど、男子の間では、評判なんだよ。
 アッケは明るくて、可愛い娘だって言ってるよ。」
「ウッソだ〜。」
「ウソじゃないさ。」
「店番しなくちゃ ジジィにまた叱られる。
 今日は、本当にアリガト!!ハルに・い・ちゃん!!
 バイバ〜イ!!」
 
 

麦畑(アッケの悩み) 投稿者:薔薇  投稿日:10月 8日(月)07時24分16秒
アッケはこの頃沈みがちです
一番の原因は春樹の態度にあります
何処かよそよそしい!そして二番目はクラスの雰囲気です。
みんな何かを隠している。
アッケが側へ行くと、ぴたっと話を止めるのです。
そんなある日 アッケの携帯に知らないアドレスで、
「最後の文化祭」と言う詩が 突然入った!!
思い当たることは無いし〜 間違いメールと思っても
何か 不思議に心が痛い!!
時々独りで近くの神社の境内に足を運ぶことも多くなった。

文化祭から取り残されて、独り悩むアッケ!!
麦(最後の文化祭) 投稿者:ロメオ  投稿日:10月 8日(月)06時36分34秒
「最後の文化祭」

制服の君と 私服姿の君
どちらも 君であるんだけど
大人に見えたり
子供に見えたり

僕の知らない君が
私服の中にいるようで
街で見かけた君は
僕の知らない君で

最後の文化祭 告白しないまま
寂しい気持ちの僕がいる
片思いのままの僕がいる
もうすぐ君と会えなくなる
麦畑(真美の場合) 投稿者:BIBI  投稿日:10月 7日(日)11時33分12秒

武蔵野美大に今年の春進学した、真美のところに後輩のともえから
長いメールが来ました。
「真美先輩 暫くです。お元気ですか。先輩に推薦されて文芸部長になって
半年、とうとう薔薇高校最大のイベント「秋の文化祭」の準備中です。
今年はみんな協力的で、本当に楽しく頑張ってます。 
春樹の所は夢見さんが、春から部員全員に号令かけて、教室を暗くして
ファンタスチックな幻想の世界を「和紙人形で」表現するのだそうです。
夢見さんは廊下でたまに逢うけど、真っすぐに前を向いて 私に気が付か
ない位に頑張ってます。
きっと 素晴らしい「夢見の世界」が出来るでしょう
春樹たちは、志村とロックを演奏するそうで、私も詩を2曲書きました。
恥ずかしいけど聞いてくださいね。
舞台発表は私の管轄なので、頭を悩ましてます。
出し物がまだまだ足りないのです。  
帰国子女のピー子には本場の英語の発表をして貰いたいし、浅井さん
には ぜひ詩の朗読をと思ってる、アッケには明るいコメディがいいかしら
そうそう 枯野さんやロメオがいたわ。ロメオにも 何か頼んでみょうと
思うわ。あれやこれやと 寝付けない夜をすごしてます。

自分のことも 整理がつかないし・・・・今度ゆっくり相談
に乗ってくださいね。 それでは・・・ 」

真美はともえの性格から 文化祭のことにかこつけて 何か個人的な
悩みがあるのだろうと、その文面から感じていた。
真美は ともえの事も心配だが、きのう電車の中で小耳に挟んだ
事の方が心配だ!まだ 他人に言うほどのこととも思えないが
薔薇高校文化祭に殴りこむという言葉は、穏やかなことでは無い
真美は 外側からともえを助けなければと 決心した!

麦畑 (志村と春樹) 投稿者:LUNA  投稿日:10月 6日(土)14時37分59秒
「なぁ〜 春樹。ともえ誰かに片思いしてんのか?」
春樹は、志村からアッケの話しを聞いたばかりで、
ともえさんのアドレス聞いてくれなんて アッケに
頼んだ自分の迂闊さを反省していた。こんな事は
自分で聞くものだったのに・・・
「おい 春樹!!」
志村に呼ばれて ハッと気づいた春樹は、
「悪い、ごめん!!ともえさんが何だって?」
「人の話 ちゃんと聞けよな!!ともえの片思いの
 相手は 誰かな〜!!俺だったりしてよう〜 エヘヘ・・」
「何バカなこと言ってるんだ。ともえさんが片思い?
 どうして、そんなふうに思うのさ?」
「イヤ、さっき 譜面もらっただろ。『あの娘(こ)』と
『doll』の2曲なんだけど、ノリノリって彼女言ってたわりに
 淋しい歌詞なんだな〜これが」
「ちょっと、見せて」
 春樹は志村から、譜面と歌詞を受け取って
 小さく声を出して歌ってみた。

  『あの娘』
♪俺はあの娘に惚れている
 あの娘のことなら何でも知ってる
 初めてあの娘を見た日から
 俺の時間は止まったままさ

 俺の心を伝えたい
 あの娘の瞳に写っていたい
 あの娘への想いで張り裂けそうな
 俺の心は乱れっぱなし

 俺の前で嬉しそうに彼の話をする君は
 あの日と変わらぬ無邪気なまま
 俺の気持ちに気づいちゃいない
 その笑顔は辛いぜ 残酷すぎるぜ

 俺は君を手に入れたいけど君のしあわせ奪えない
 君のしあわせ壊せない
 俺は君を愛してるから 心の底から大切だから
 俺に出来る唯一つの事
 君の幸せ祈りながら苦しい夜を越えてゆくのさ

 俺の心を感じて欲しい
 あの娘の瞳の中に住みたい
 たとえかなわぬ恋だとしても
 許して欲しい 夢の中だけ・・・

  『doll』
♪私は人形 花嫁人形
 きらびやかな衣装は金襴緞子(きんらんどんす)
 結い上げられた漆黒の髪
 ライトの光にかんざしキラリ
 
 ケ−スに閉じ込められた心と姿
 誰でも見えるわたしの姿
 誰にも見えぬわたしの心

 ガラス越しに貴方は私を見る
 ガラス越しに私も貴方を見る
 貴方だけは気づいて 私の涙
 気づいて 気づいて 私の気持ち

 誰も気づかなくていい 貴方だけに届けば
 だけど貴方はあんなに楽しそうに笑いながら
 彼女と一緒に消えてゆく 何処にも行けない私を残して
 また会いに来てね 待っているから
 今度はひとりで来てね 待っているから

 誰にも見えない私の涙 誰も知らない私の心
 届かぬ想いに沈んだまま
 ケ−スの中で微笑んでる私は花嫁人形

春樹には その場で答えが出てこなかった。
志村と春樹は黙って堤防の上の遊歩道を歩いた。
今日は他のメンバ−と一緒に練習することになっている。
場所は、海人の家の はずれの納屋と決まっていた。
リ−ドギタ−とボ−カルは志村、ベ−スは海人、キ−ボ−ドは春樹
ドラムは坂東(宇宙人みたいなしゃべりと容貌で仲間から
『バルタン』と呼ばれている)。メインボ−カルはピ−子
ピ−子の友達にバックコ−ラス頼もうかな・・・・
今日は話し合うことがいっぱいある。急がないと
みんなが待ってる。
二人は同時に駆け出した。
麦畑『一年A組) 投稿者:薔薇  投稿日:10月 6日(土)12時58分42秒

  「ね、ね、知ってる? ほら 私立の子らが文化祭 ぶち壊
   してやると 騒いでるの」
  「え〜っ・・・どうして?」
  「何か! ストァーで タバコ吸ってるのを うちの生徒に
   注意されたのを 根に持って 街のぐうたらと 仕返しに
   文化祭をぶち壊してやる・・言ってるんだって!」
  「・・・・まづいね、 あいつら 何するか わからないよ!」
  ガヤガヤ 2,3人の女の子たちが騒いでいた。
  「あ  何してるの」
  アッケが来た。シーン  
  「如何したの?」 
  「・・・・・・」
  「・・・・・・」
  「・・・・・」
  「感じ悪い!!」アッケが 膨れて出て行く
  「アッケには 内緒がいいよ」
  「そうだね!あの子 自分で 文句いいに行きそうだもね」
  「ヤッパシ・・・ともえさんの 耳に入れといた方が・・」
  「う〜ん そうね」
  こそこそ 心配が顔の一年生・・・
麦畑(教師の立場) 投稿者:松田  投稿日:10月 4日(木)21時25分50秒

  実は薔薇高校とは 愛称なんです。
  本当は 〇〇市公立高校というんですが
  初代の校長が薔薇の栽培が好きで 校庭の周りに
  何種類もの薔薇を植えたのが この高校の愛称となりました。
  薔薇は早咲きから 遅咲きまであって、いつも校庭の周りは
  色とりどりの薔薇が咲き乱れ 立地条件が 街の上でもあり
  白い校舎といい、環境はとてもいいせいか 生徒も近隣の
  高校とは違って どこかおっとりした いい校風なのです。
  とは言っても 流石に文化祭の近くになると 生徒達も
  そわそわと 浮き足立って 私たち教師にとって 一番
  緊張する季節です。
  今年は 佐々木ともえ 新藤春樹など まれに見るしっかり
  ものが中心ではあるが、それでも 羽目をはずす者がいないか
  心配してます。
  特に 志村は何かと 挑戦的で頭が痛い!
  それと、どうも 地元の高校にも行っていない若者が不穏な
  動きをしているとの 情報も入っているし 事件がおきない
  ことをひたすら願っている!
  あと 1ケ月 無事に終わるまで 緊張の毎日だ。
  生徒達は、クラス対抗の出し物で 夜遅くまで学校にいるので
  帰りは10時を過ぎるから オクサンが機嫌が悪いし
  文化祭と修学旅行は 教師にとっては 大変な事業なのです。 
麦畑 (ともえと志村と春樹?) 投稿者:LUNA  投稿日:10月 3日(水)21時42分45秒
日曜の昼下がり ともえは高校の丘の下を流れる
小さな川の堤防を歩いていた。
志村と、橋のたもとで2時の約束だった。
送れそうになって、小走りになったので、
橋のところまで来ると、軽くハ−ハ−と息切れがした。

「志村君、遅くなってゴメ〜ン!!」と言いながら
ふと前を見ると春樹が側に立っていた。
「どうしたの?なぜ、春樹君がここにいるの?」
志村は、笑いながら
「春樹はバンドのメンバ−なのさ!!驚いた?
 先公ったらさ、俺達だけでロックコンサ−トするって
 言ったら、駄目だって言っといて、春樹も仲間です
 って聞いた途端、生徒会長も一緒にするんならO.K
 だって、すんなり許可が下りたんだぜ。頭くるぜ・・・」
「まぁ良いじゃないか。許可も下りたんだし
 高校最後の文化祭、多いに盛り上げよう!」
春樹が話をさえぎった。志村は興奮すると益々言葉使いが
荒くなるので、それで、かなり損をしていた。
「春樹君、何のパ−ト?」
「キ−ボ−ドなんだ。これが、またイカシてんだ!!
 ヘヘ−ッ、ビックリしただろう。
 それよりさ、コンサ−トで歌うヤツ 出来た?」
「ええ、ノリの良いのと、バラ−ドの曲と作ったけど、
 メインボ−カルは、確かピ−子に頼むって言ってたけど、
 彼女 承知してくれた?」
「もちろん、バッチシさ!なっ 春樹!!」
「じゃあ、これが詩と譜面。遅くなってゴメンネ!
 文化祭まで、あんまり、日にち無いけど、間に合う?
 アレンジはお願いね。」
「おぉ、バッチシだぜ。ピ−子はあれでなかなか
 パンチのある声してるんだ。
 アレンジの方は、まかしとけって!俺と春樹がいれば
 オニに金棒さ!!」
「ウフフ、志村君って、時々おじん臭いしゃべりするのね。
 春樹君も人が悪いわ。今まで、一言もバンドにはいってる
 なんて言ってくれないんだもの」
「ゴメン。なんか照れくさくって言い出せなかったんだ。
 ともえさんがオリジナル曲書いてくれるなんて、
 感激!!だよ」
「それは、曲を見てから言って!気に入らなければ、
 遠慮無く、ボツにしてね。」

なんだか、今度の文化祭、おもしろくなりそう・・・
ともえは、わくわくしてきた。
「春樹君、美術部のほうは、どうなってるの?」 
「今年は夢美ちゃんの人形展をメインにやるんだ。
 彼女は一年の時からずっと製作してたから、
 見ごたえあると思うよ。文化祭が済んだら、彼女に
 次期部長になってもらうんだ。文芸部はどうするの?」
「文芸部も人材バッチリなの。アッケは楽しい子!
 一人っ子の私にはかわいい妹ができた気分よ。
 次期部長には、浅井さんに頼んだの。彼女はとびっきりの
 詩人よ。才能にはかなわないわ。」
「そんな事 無いよ。君だって・・・・・」
「慰めてくれて有難う。」

「でも、私達、不思議な縁よね。私が転校してきたばかりの
 頃、いつも、いじわるしてくれたじゃない。
 その時助けてくれたのが、春樹君。」
「もうその話はよそうぜ。恥かしいぜ。春樹にこてっぱんに
 やられちまったよな〜あんときにゃ・・・
 大体、春樹も春樹だよ。剣道3段なら始めにそう言えよな。
 アッケのジジイが、免許皆伝のつわもの剣士だなんて
 今でも信じられないぜ。」
「小さい時からよく、仕込んでもらったからね。
 アッケのおじいさん、昔、都会の剣道場で師範をしてたんだ。
 店はおばあさんにまかせっぱなしでさ。
 アッケのご両親があんな事にならなかったら・・・・
 オット、これは、内緒。今はおばあさんも亡くなったし」
「俺も、小学校3年の時転校してきたから、そこんとこ
 わからんけどさ。アッケ可愛いよな!!
 春樹、お前にぞっこんだぜ、アッケのヤツ。」
「えっ、今何て・・・?」
「相変わらず、鈍いな〜〜。まっ、そこがお前のイイトコサ!!」
「・・・・・・・・・」
春樹、呆然。
「信じられない、今まで妹としかみたなかったから・・・」

ともえはアッケの気持ちにはずっと前から気付いていた。
だから、春樹の事は諦めるつもりだった。
その気持ちをバラ−ドの曲に込めた・・・
それを春樹がアレンジして演奏する・・・・
「それじゃ、明日また学校でね!!、サヨナラ!!」
明るく手を振ってともえはその場を離れたけれど
心の中は複雑な思いで満たされていた・・・
志村君が気づくくらい、アッケは春樹君に一途なんだわ。    


麦畑『大変だ〜アッケ) 投稿者:薔薇  投稿日:10月 2日(火)20時13分10秒

   大変だ〜 

   あのね! アッケ、今ジジイに頼まれて 近くの店に焼酎を買いに
   行ったのよ。
   「危ないから 近道するなよ!」
   いつものジジイの忠告さ 危ないと思うなら この夜中に
   焼酎買わすなよ。フンダ!!
   「うん  しないよ」

   もう 9時 秋の夜空が綺麗!!あ〜お星様 私の王子様は何処?? 
   つい裏の公園を 自転車で横切った。
   だって!! 公園横切ると 5分だよ。 道をちゃんといけば15分!!
   そりゃ〜 アッケで無くても 公園を通るよね。

   公園の木の陰で声がする 
   あれ〜聞いたことある声 思って!!そっと近ずくと・・・
   なんと!!志村とピー子よ ピー子はアッコと タメの子
   クラスも同じ・・・??

   志村がエレキの引くまねをして、悦に入ってる!!
   ピー子はうっとりしてる!! 
   雰囲気 バッチシ!!アッケ 眼が点!!

   まさか〜 ピー子が〜 コクッタカ〜  
   駄目だ!!志村はヤバイ!!

   急いで焼酎かって ジジイに この話した!!ら ジジイが ニヤニヤ
   して
   「ほっとけ !! 人の恋路を邪魔するやつは 馬に蹴られて〜 
   死なばいい〜 って 唄にも有るさ  おせっかいしなさんな!」
   ジジイは 焼酎によって相手にしてくれない!!

   春樹に メールした!

   直ぐに返信が来て   
   「いや〜 それは 驚いたね !!でも 志村は
   みんな言うほど 悪いやつじゃ〜無いよ 心配ないって!!
   それよりさ・・・・きいてくれた???」

   うも 〜 また〜 ともえのアドレス催促だよ  嫌だ!
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
   でも この話 忘れよう!! 
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   人には内緒にしたいことも有るかもね!!
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
   アッケは少し慌てもの!
   ・・・・・・・・・・・・・・・・
   春樹の言葉信じて・・黙っていよう!
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・
   もし ピー子から 相談あったら助けてやろう!! 
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ソシテ・・ハル兄ちゃんのタメに・・
   ともえさんの アドレス聞いて 上げよう!!
   反省して寝るわ!・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   

   (ココデ 言葉の説明・・・へこむは 落ち込む
              タメ  同級生または 同じ年
              コクル  告白する
麦畑(ともえの場合2) 投稿者:LUNA  投稿日:10月 1日(月)23時22分27秒
もうすぐ高校生活最後の文化祭。
ともえは、文芸部の部長をしている。
文化祭が終わったら、後輩に部長をまかせて
そろそろ、進学の準備もしなくては・・・・
ともえは長とか委員とか、そういうものは
身体が弱いから・・と極力避けてきた。
文芸部の部長になってしまったのは、前部長の
真美先輩に後を頼むわね!!とお願いされたから。
ともえは、真美先輩に憧れて、文芸部に入ったの。
詩や物語、シェ−クスピア、ダンテ、ディケンズ・・・
どれも、大好きだったから。

真美先輩は、美術部の部長もしてて、春樹も美術部に
入っていた。ともえはどちらかというと、美術は
見るのは好きだけど、描くのは苦手だった。
下手な絵を真美先輩や春樹に見られるなんて
死でもイヤ!!
去年の詩の朗読だって、心臓が爆発する位緊張したし、
今年は、アッケに頼もうかな?
アッケだったら、楽しい文芸部をアピ−ルできるわ・・・
などと 考えながら、アッケのおじいさんの店の前を
通りすぎた。
今年は春樹さん どんな絵を発表するのかしら?
去年は、真美先輩のカシオペアの絵が素晴らしすぎて
皆、圧倒されてしまったわ。去年の春樹さんの絵は
確か、静物画だったけど、私は彼の人物画が大好き。
憂いのある目の表情がたまらなくいいな〜

春樹は、生徒会長もしていたから、今度の文化祭の
責任者でもあった。彼は、口数は少ないけど、
正義感の強い、真面目な性格で、先生方の評判もよかった。
でも、今年の春樹の様子は以前とは少し違っていた。
彼の中で 何かが変わりつつあった。

麦畑(ジジィの場合) 投稿者:真美  投稿日: 9月30日(日)09時57分35秒

  ワシは アッケの祖父・・・ジジィと呼ばれて久しいが!
  まだ まだ 若いモンには負けないネェ〜・
  街の小高い丘のふもとで 雑貨店  ま  よろずやッてとこ? 何でも
  有るのが自慢さ。
  高校の通り道だから 大抵の子は 顔見知り!
  「ジジィ  ジジィ」と いわれるのが気にいらん!!!
  まだ チョツトオシャレして 飲みに行くと 結構 もてるさ!

  ま 仕方ねぇ 75だからな〜
  
  そろそろ  文化祭らしいね。
  学生が 落ちつかネェ〜
  あの 金髪の志村が ロックとやらをやるらしくて
  店で 声高に自慢してた! 気に入れネェ野郎だ!
  先生ももっとピリッとしてもらいたいね。 
  「ジジィ これ くれや〜」
  おっと 客だわ〜
  「はいはい アンパン2個だね。 150円 消費税はおまけ!」
  「なんだい! いつも いつも 消費税はおまけ おまけ 
  いちいち うるせぇいんつうの・・」
  「・・・・」ムッ
  「みたこと無い顔だが 転校せいかな?」
  「また うるせいよ かんけいないだろ・・」
  「・・・・・」 ムッ
  こんな 調子だよ まったく 

  アッケもこの頃 反抗期らしい 話をしない 心配だ!
  隣の春樹に 聞いてみたら
  「心配ないって! アッケは いい子さ」
  と言う

  あっ ともえさんが 通った! う〜ん 綺麗な子だねェ
此処は 小説の保存のページです。


真美(4) 題名:誰かさんと誰かさんが麦畑
プロロ−グ

  此処は 大都会と言われる街から 電車で1時間余りの農村地帯
  高い山と美しい川に囲まれ 都会の近くとは 思えないような
  静かな村です。
  其処にある高校が舞台です。
  静かな村に 最近大きなマンションが出来ました。
  通勤時間が一時間という 地理的条件が人気を呼んで
  沢山の人たちが移り住んで 静かな村が一気に にぎやかになり
  春樹の通う高校にも 都会の子が入って来ました。
  大方の子は 都会の有名高校に通う中 まだ 田舎の名も無いような
  高校に来る子は 少し 親も てこずっているような子が多くて
  学級委員の春樹の当面の悩みとなっています。
  この物語は 都会の子と 田舎の子が いろいろな問題を
  乗り越えて 信頼関係を作り上げていく・・・・・

  初恋や 友情や 誤解や 先生との軋轢や 夫々の高校生活を
  懐かしんで書いていきましょう

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 4.01; Windows 98) 投稿日 : 2001年9月28日<金>17時51分
LUNA(5) 題名:「ともえ」の場合
 ともえは、高校3年生。春樹とは同じクラス。
 ともえがこの村に 越してきたのは 中学2年生になる春のこと。
 新しいマンションの入居が始まったばかりの頃だった。
 マンションの最上階に住むともえの部屋からは
 村中が見渡せた。空気がきれい。騒音も無い。
 廻りの山には 霞がかかり 木の芽が吹いて朧に浅葱色に染まった
 木々の処々に 淡い色の山桜の花が咲いていた。
 麦畑の緑 黄色い菜の花畑 もうじき真っ盛りになる蓮華畑も
 眼下に広がっていた。都会のビルばかりに囲まれていた以前と
 違って、何もかもが新鮮だった。

 ともえ一家が、このマンションに越してきた一番の目的は
 ともえの健康にあった。都会のマンション生活では、空気のせいか
 小さい頃から、喘息で苦しんできた。発作が起きる度
 母は徹夜でともえを抱きしめていてくれた。

 この村で分譲マンションが建てられると知った父は、
 早速ここを訪れて、一番日当りも風通しの良い最上階
 を契約して帰って来た。父は、都会の一応大会社と呼ばれる
 会社で、管理部長になったばかりだった。一時間の通勤時間は
 都会では当たり前だから、ともえのかかりつけの病院の沿線で
 こんなに条件の良い物件は、奇跡に近かった。

 この環境が幸いしたのか、ともえの喘息の発作の回数は
 目に見えて減り、いまではほとんど起きなくなっていた。

 都会に住んでいた時は、有名私立の中等部に通っていたが、
 勉強しか言わない教師や、ライバル心むき出しの同級生が
 疎ましかった。学校を休むことも多く、特別仲の良い友達も
 出来なかった。学校は休んでも、成績は、トップをキ−プ
 していた。W大生の優しい家庭教師が来てくれて、一人っ子の
 ともえは、お姉さんのように慕っていた。
 都会を離れる時、ただ一つだけの辛い別れだった。

 ともえが転校して来た時、始めは独りのことが多かった。
 ともえは、小さい顔に大きな黒い瞳と長いまつげが印象的で
 それだけでも目だっていたし、都会からの転校生、あげくに
 転校早々の実力テストでいきなりトップの成績だった。

 始めは、敬遠ぎみだったクラスメイトも、ともえが
 意外とおっちょこちょいで、数学など、気軽に分かりやすく
 説明してくれる飾らない性格を理解してくれるようになって
 楽しい中学生活が始まった。
 ともえの病気のことも心から心配し、支えて励ましてくれる
 友達が沢山出来て、ともえ親子はこの村に越してきて
 本当に良かったと、何度も話したものだ。

 卒業式の時は別れ別れになる友達と、抱き合って泣いた。
 ともえは、もう都会の学校に行く気には なれなかった。
 地元に残る子も多く、春樹もその一人だった。
 春樹とは、2年、3年と同じクラスだった。
 ともえは密かに春樹のことを想っていたが、声に出しては
 言えなかった。本当のともえは、内気だった。

 高校3年生になって、やっと同じクラスになれた。
 それだけで、ともえは空に舞い上がる程、有頂天になっていた。

薔薇(6) 題名:誰かさんと誰かさんが麦畑『アッケの場合」
  
  「アッケの場合」

   私 明美で〜す。 実は春樹さんの3件隣に住んでま〜す。
   だから 小さいときから「ハル兄ちゃん」と呼んで、
   遊んでいたんだよ。

   おじいちゃんと二人暮らし・・
   事情は又後でね ま 人生いろいろあるって! 気にしない気にしない!    こんな アッケラカンの所から 私は「アッケ」と呼ばれるのかな!  
   結構 気に入ってるけど・・

   ともえサンは 春樹と同じ3年生だよ
   すご〜い美人!!
   その上 頭がいい!!
   詩の朗読が得意で、文化祭の時 ともえさんが舞台にたつと
   会場が「し〜ん」

   「まだ〜 あげそめし まえがみの〜・・・」

   会場が ピ ン クーーー


   「やなぎ〜 あおめる きたがみの 〜・・・」

   萌黄色に変わる!!

   「柔肌の 熱き血潮に触れもみで・・・」

   ああ〜  は〜  せつな〜いいい
  
   こんな感じで アッケ めちゃ憧れ!! 
   ともえさんは この高校のマドンナ  本人は自覚なし 
   そんな所がまた人気の秘密かな?

   アッケ実は 今 へこんでる! 春樹兄ちゃんがね アッケにともえ
   さんの携帯のアドレス 聞け!言うの  嫌だ!  いや、だ!
   ハルにぃチャンの馬鹿!

   「馬鹿!ッとは  穏やかでないね〜  さては  アッケ 
   ハルに ほの字かい・?」  
   うちのジジイが 妙なこというよ
   「その ほの字って   なんだ!!???」 
   まったく・・・・
加藤(7) 題名:麦畑( 地元組)
「おい 可愛い娘 見っけた ?」
「今度転校してきた娘 俺 目をつけてんだ」

地元の不良気取りの男達が騒いでた。
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95) 投稿日 : 2001年9月28日<金>20時42分
麦畑(志村の場合) 投稿者:加藤  投稿日: 9月29日(土)18時47分40秒
 町の小高い丘に白いコンクリートの建物がにある。公立薔薇高校だ。
そこから町が一望できる。駅から学生達が登校してきた。この町の子は
自転車で登校してる。学校の規則でバイクでの通学は禁止されていた。
生徒指導の加藤先生は、毎朝校門の前で待ち構えていた。
「おはようございます。」
「おはよう」
3年生の志村は、近くのコンビにまでバイクで通ってた。
「志村 お前のその髪はなんだ」と加藤先生が志村を止めた。
「なんだよ 見ればわかるだろう」
「なんだその言い方は、その金髪はどうしたんだ」
「先生 これ地毛なんだよ 俺はハーフなんだよ」
「嘘つけ!お前 この前まで黒かったじゃないか それにお前の両親とも日本人じゃないか」
「先生 俺 この前まで黒く染めてたんだよ それに俺のばあちゃんはイギリス人なんだよ」
志村は、先生の押しのけて校舎へと歩き出す。
「おい 志村」
こんな感じの志村は、格好ばかりを気にするタイプだったが、文化祭でロックコンサートを
計画してた。